円について 1

「円は防御の形であった。

旧石器時代から縄文時代にかけて

生活の居住地あ死者の墓場は円形でしきられる空間構成を

とっているのが通例であった。

大阪府藤井寺市のはさみ山遺跡では、

東西約6メートル、南北約5メートルの

楕円形をした住居のあとが発見されている。

その住居の東側には楕円形の墓所の跡が見つかっている。

住居や墓地を円形空間とする遺跡は

縄文時代にも数多く発見されている。

大規模な環状集落から掘立ての竪穴式住居まで

古代の生活空間が円形であったのは、

「円という平面形態が、外部に対する恐怖や内部での安らぎといった

根源的な感覚と密接な関係がある」(阿部一『日本空間の誕生』せりか書房)と

観念されていたからであろう」

引用:諏訪春雄著 「日本人と遠近法」ちくま新書


これを読んで、

自分から出てきた円形のモチーフに関して
感慨深い思いを抱いた。